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施餓鬼会

お釈迦様の弟子の一人である阿難尊者が一人静かに瞑想していたとき、深夜になった頃、醜く痩せ細り、口の中には火が燃え、咽は針のように細く、髪の毛を振り乱し、牙のように長い爪を持った恐ろしい「焔口餓鬼」が現れ、阿難に「お前の命は三日後に尽き、餓鬼の世界に生まれる」と告げられました。
それを聞いて驚いた阿難は、それを逃れる方法を餓鬼に問いただしたところ、餓鬼は「明日無数の餓鬼や婆羅門等に摩迦陀国のますで一ますずつ飲食を施し、併せて自分のために三宝に供養すれば、阿難は寿命を永らえ、自分施餓鬼会の様子も餓鬼の苦しみから救われ天上界に生まれることができる」と答えました。
直ちに阿難はお釈迦様に事の仔細を告げ、お釈迦様が前世に観世音菩薩と世間自在威徳如来から授けられたという「無量威徳自在光明殊勝妙力陀羅尼」を教えられました。これにより、少量の飲食を無量の飲食に変え、全ての餓鬼及び婆羅門は充足を得、餓鬼の苦しみから逃れることができ天上界に生まれ変わることができたのです。
このように、施餓鬼は修行を妨げる餓鬼を苦しみの世界から救うことにより、妨害をなくして自分自身が仏道に精進することが目的であり、本来は毎日行うものであります。当山では、特に毎年春彼岸前の日曜日及び8月16日の二回、大施餓鬼会と称して、法要を行っております。

十夜報恩会

通称「お十夜」(おじゅうや)と呼ばれ、親しまれている別時念仏の法要です。本来は、十日十夜おこなわれるものでありますが、近年は、三日三夜、一日一夜と期間を定めて盛大に行われています。
元々、天台宗のお寺で貴族のために行われていたものでしたが、1495(明応4)年に鎌倉光明寺九世の観譽祐崇上人が後土御門天皇の勅命を受けて宮中で行い、許しを得て京都から鎌倉に移し、民間念仏として行ったことから全国の浄土宗寺院に広まったものであります。
当山では、毎年11月7日の夜に行われています。

除夜の鐘

大晦日の夜、除夜の鐘をついて新年を迎えるということがいつの頃からか習慣となっています。除夜の鐘は百八つくものでありますが、この百八という数字は、煩悩の数といわれおります。煩悩は身と口と心から生ずるものでありまして、せめて新年ぐらいは清浄の気持ちで迎えたいというのが人間の望でありまして、その煩悩を除夜の百八の鐘に託して拭いさってもらいたいものであります。
当山では、大晦日の除夜の鐘は参拝者に開放して、時間制限はありますが自由についていただいております。

浄焚式

古損する仏像・経巻や仏壇・位牌等に対して不始末または不敬にならないように、これを浄火をもって焼却する儀式です。
先ず清浄な土地を描いて四隅に青竹をたて、これに四天王の銘幡を付けます。各竹の間は浄縄を以て張りめぐらし、中央に穴を堀りまたは鉄板を敷き、その上に古損した仏像・経巻や仏壇・位牌等を置き香華燈明を献じます。ついで誦経念仏を以て 撥遣 (はっけん) をなしのち浄火を以て焚焼します。その後その灰を一定の浄処に埋めます。
(新浄土宗辞典より)

落語の夕べ

例年、十夜報恩会に併せて11月7日の午後7:00より「落語の夕べ」を開催しております。
落語は、金原亭馬生師匠による二題です。落語の始まりは、京都・浄土宗深草派の本山である誓願寺の住職の辻説法が発祥といわれ、今でも芸人がお参りする寺であります。そういった因縁によりまして、落語を聞いて笑っていただき、心豊かになっていただければと思います。
入場、観覧は無料ですので、大勢の来訪をお待ちしております。